
① まず「何を確認したいのか」を整理する
防犯カメラを計画するとき、最初から「4台付ける」「入口とレジに付ける」と台数や場所だけを決めるのではなく、まず設置する目的を整理します。
たとえば、
- 店舗入口の出入りを確認したい
- レジまわりを記録したい
- 商品棚の死角を減らしたい
- バックヤードや在庫スペースを確認したい
- 営業時間外の店内を確認したい
など、店舗によって必要な範囲は異なります。
入口を映すカメラと、レジの手元を確認するカメラでは、必要な画角や設置位置も変わります。
「防犯のため」という大きな目的だけでなく、「何が映っていれば役に立つのか」まで整理しておくと、必要なカメラ位置を決めやすくなります。
② カメラ位置は什器・間仕切りと一緒に決める
何も置かれていない店舗を見ると、天井にカメラを設置すれば店内全体が映りそうに感じることがあります。
しかし、営業が始まると商品棚、カウンター、サイン、間仕切りなどが入ります。
カメラの位置を先に決めてしまうと、完成後に什器で視界が遮られることがあります。
特に背の高い商品棚や壁面什器、個室をつくる間仕切りなどは、映像の死角をつくりやすい部分です。
また、レジカウンターでは、スタッフの背中しか映らない位置に設置しても、確認したい範囲が十分に映らない場合があります。
防犯カメラは天井図だけで決めるのではなく、店舗の平面図や什器配置と重ねながら設置位置を検討することがポイントです。
③ 電源とLAN配線を内装工事中に準備する
防犯カメラには、機種やシステムに応じて電源や通信配線が必要です。
ネットワークカメラではLANケーブルを使用することがあり、機器によってはLANケーブルから給電するPoE方式が採用される場合もあります。
どの方式を使うにしても、カメラの仕様が決まらないまま内装工事を進めると、完成後に配線を追加することになる可能性があります。
壁や天井を仕上げる前であれば、ケーブルを内部へ通して目立たないように納めやすくなります。
一方、完成後に配線すると、モールを壁や天井へ取り付けてケーブルを露出させる必要が出ることもあります。
カメラ本体のメーカーや機種まで決まっていなくても、「この位置にカメラを設置する予定」という情報だけでも早めに施工会社へ共有しておくと、配線ルートを考えやすくなります。
④ 明るさと逆光も確認する
防犯カメラは、取り付ける位置だけでなく、その場所の明るさも映像に影響します。
たとえば入口へ向けてカメラを設置すると、昼間は外から強い光が入り、店内との明るさの差が大きくなることがあります。
また、営業中は明るくても、閉店後に照明を消すとほとんど何も見えないということも考えられます。
商品棚やレジを撮影する場合も、スポットライトやサイン照明などの位置によって映り方が変わる場合があります。
防犯カメラを計画するときは、
- 昼間
- 夜間
- 営業中
- 閉店後
それぞれの状態を想定しておくことが大切です。
店舗照明の計画が決まっていれば、防犯カメラの設置位置と照明位置をあわせて確認しやすくなります。
⑤ 録画機・モニターを置く場所も忘れない
防犯カメラというと、天井に付いているカメラ本体だけを考えがちですが、システムによっては録画機やモニター、ネットワーク機器なども必要になります。
これらの機器をどこへ置くかも、内装計画の段階で確認しておきたいポイントです。
たとえば録画機をバックヤードへ置く場合、棚の中に入れるのか、専用のスペースを設けるのかによって必要な電源や配線が変わります。
機器を収納の奥へ詰め込んでしまうと、点検や交換をするときに作業しにくくなる場合もあります。
また、店内で映像を確認するモニターを設置するのであれば、スタッフから見やすく、お客様からは必要以上に見えない位置を検討します。
カメラ本体だけでなく、「映像をどこへ送り、どこで記録・確認するのか」まで一つの設備として考えることが大切です。
⑥ 撮影範囲と映像の扱いも考えておく
防犯カメラは広い範囲が映ればよいとは限りません。
店舗の外まで必要以上に撮影したり、スタッフの更衣スペースなどプライバシーへの配慮が必要な場所を映したりしないよう、設置位置や角度を確認する必要があります。
また、映像を誰が確認するのか、どの程度の期間保存するのかなど、設置後の運用についても社内で整理しておくと安心です。
複数店舗を展開している場合は、店舗ごとに運用方法が異なると管理しにくくなるため、本部で一定のルールを決めておく方法もあります。
防犯カメラは設置して終わりではなく、日々どのように運用するかまで考えておくことがポイントです。
⑦ 商業施設では設置ルールと工事区分を確認する
ショッピングセンター、駅ビル、百貨店などの商業施設では、防犯カメラの設置について施設側への確認が必要になる場合があります。
テナント内だけを撮影するカメラであっても、天井への取付方法や配線ルートについて施工ルールが定められていることがあります。
共用通路まで映る位置に設置する場合や、施設側の設備と関係する場合には、特に事前確認が重要です。
また、防犯カメラの工事をテナント側で行うのか、施設指定業者との調整が必要なのかも、施設によって異なります。
「カメラを数台付けるだけだから申請は不要だろう」と判断せず、工事区分表や施工要領を確認しておくと安心です。
防犯カメラは内装完成後より「レイアウト段階」で考える
防犯カメラそのものは、店舗が完成してからでも取り付けられる場合があります。
ただし、きれいに配線を隠したい、カメラの死角を減らしたい、録画機や通信機器を納まりよく設置したいのであれば、内装工事と一緒に考えたほうが進めやすくなります。
特に、
「レジはここ」
「この壁に高い商品棚を置く」
「バックヤードはここ」
「入口はこの方向」
といった基本レイアウトが決まった段階でカメラ位置を確認しておくと、電気やLAN配線の計画にも反映できます。
後から追加する可能性がある場合も、将来の増設を想定して配線ルートやネットワーク機器の設置場所を考えておく方法があります。
防犯カメラを単独の設備として最後に考えるのではなく、電気・通信・什器と同じように店舗内装の一部として計画することがポイントです。
まとめ
店舗の防犯カメラを計画するときは、カメラの台数や価格だけでなく、店舗レイアウトや配線まで含めて考えることが重要です。
- まず何を確認するためのカメラなのか整理する
- 什器や間仕切りによる死角を確認する
- 電源やLAN配線を内装工事中に準備する
- 昼夜の明るさや逆光を考える
- 録画機やモニターの設置場所も決める
- 撮影範囲と映像の運用方法を整理する
- 商業施設では設置ルールや工事区分を確認する
内装が完成してから防犯カメラを追加すると、配線が露出したり、せっかく決めた什器配置によって理想的な位置に設置できなかったりすることがあります。
カネケンでは、店舗内装工事とあわせて、防犯カメラを設置するために必要な電源、LAN配線、下地、機器スペースなどの調整にも対応しています。
「防犯カメラ業者は別に決まっているが、内装工事側で何を準備すればよいか分からない」「レジや商品棚の位置と合わせてカメラ位置を検討したい」といった段階でも、店舗全体の設備計画を確認しながら整理できます。
店舗の新規出店・改装をご検討の際は、お気軽にご相談ください。