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2026-08-20

飲食チェーンの内装工事で失敗しない7つのポイント|厨房・排気・給排水を施工会社が解説

飲食店の新規出店や改装を計画するとき、内装デザインと同じくらい重要なのが設備計画です。客席の雰囲気やファサードはお客様の印象を左右しますが、厨房の給排水、排気ダクト、電気・ガス、防水などは、毎日の営業そのものに関わります。飲食店の内装工事では、一般的な物販店やオフィスより設備工事の割合が大きくなりやすく、物件の条件によって工事費や工期も変わります。カネケンでも、飲食店工事では厨房設備だけでなく、給排気ダクト・グリストラップ・防水などを含めて計画しています。この記事では、飲食店の内装工事を計画するときに、特に確認しておきたい7つのポイントを施工会社の視点で整理します。

① 厨房レイアウトは設備から逆算する

飲食店のレイアウトを考えるとき、客席数をできるだけ多く取りたいと考えるのは自然です。ただ、先に客席を決めて、残った場所へ厨房を入れるという進め方はおすすめできません。厨房には、冷蔵庫、冷凍庫、シンク、食器洗浄機、加熱機器、作業台など、さまざまな設備が入ります。さらに、それぞれに電気・ガス・給水・排水・排気などが関係します。

そのため最初に、「どんなメニューを提供するのか」「どの厨房機器を何台使うのか」をある程度整理しておくことが大切です。厨房機器の配置が決まれば、必要な給排水や電源の位置も見えてきます。厨房は空いている場所につくるのではなく、営業の流れと設備条件から逆算してつくる。これが飲食店のレイアウトを考える基本です。

② 排気ダクトのルートを物件契約前に確認する

飲食店の物件選びで、特に注意したいのが排気です。厨房では調理によって熱、煙、蒸気、においなどが発生します。そのため、厨房フードから外部へ排気するためのダクトが必要になる場合があります。ここで問題になるのが、ダクトをどこまで、どのルートで通せるかという点です。

路面店で比較的ルートを取りやすい物件もあれば、上階のテナントや商業施設では建物側の設備を利用するケースもあります。希望する業態に対して十分な排気設備を確保できない物件を契約してしまうと、あとから計画そのものを見直すことにもなりかねません。既存のダクトがある居抜き物件でも、そのまま使えるとは限りません。現在の状態だけでなく、新しい店舗の厨房機器や調理内容に合っているかを確認してください。

③ 給排水は「水が来ている」だけでは判断しない

飲食店では大量の水を使います。厨房のシンク、食器洗浄機、手洗い、製氷機など、水を使う設備が複数あります。給水はもちろんですが、施工時に特に検討が必要になるのが排水です。排水は適切に外へ流せる経路と容量が必要で、厨房設備の配置と既存排水の位置によって施工方法が変わります。

厚生労働省の施設基準でも、営業施設には適切な排水機能や、食品を取り扱う量に応じた設備・広さなどが求められています。具体的な基準は自治体の条例等で定められるため、出店地域の保健所への確認が必要です。「ここにシンクを置きたい」と考えても、排水位置が遠ければ床を上げたり、配管ルートを変更したりする場合があります。そのため、厨房レイアウトと給排水計画は同時に考えます。

④ グリストラップと防水も早めに確認する

飲食店の厨房では、油脂分を含む排水を扱うため、物件や施設の条件に応じてグリストラップの計画が必要になります。商業施設では、施設側から仕様や施工方法を指定されることもあります。また、厨房の床では水を使うため、防水工事が必要になるケースがあります。これらは完成してから追加するより、床をつくる段階で計画しておくべき工事です。

特に居抜き物件では、「前も飲食店だったからそのまま使えるだろう」と考えがちですが、既存防水の状態や排水設備を確認してから判断します。見えない部分だからこそ、既存設備を再利用するか、新しく施工するかを早めに決めることが重要です。居抜きとスケルトンの違いはこちらの記事で詳しく解説しています。

⑤ 電気・ガスの容量を厨房機器から確認する

厨房機器を選ぶときは、機器のサイズや価格だけを見るのではなく、必要な電気・ガス容量も確認してください。冷蔵庫、冷凍庫、食器洗浄機、IH機器、オーブン、製氷機など、厨房では多くの設備を同時に使用します。さらに客席側でも、照明、空調、レジ、看板などで電気を使います。

物件に電気が来ていても、希望する設備をすべて使える容量が確保できているとは限りません。容量が足りなければ、電気工事の範囲が大きくなり、工事費にも影響します。店舗内装では、電気容量や給排水など設備条件によって、同じ広さでも費用が大きく変わる場合があります(坪単価の記事参照)。そのため、見積前には厨房機器リストをできるだけ早く施工会社へ共有することをおすすめします。

⑥ 保健所の確認は工事が終わってからでは遅い

飲食店を開業する場合、営業内容によって食品営業許可が必要になります。たとえば船橋市では、許可が必要な営業を新規に行う場合、営業開始前に申請を行い、施設の構造設備が基準に適合しているか現地検査を受ける必要があります。また、平面図を使った事前相談も案内されています。

つまり、「内装工事が完成したので保健所に見てもらう」ではなく、設計段階から必要な条件を確認することが大切です。工事完成後に設備の追加やレイアウト変更を求められると、手直し工事だけでなくオープン日にも影響します。保健所の基準や申請方法は自治体や営業内容によって異なるため、実際の出店地を管轄する保健所へ事前に確認してください。カネケンでも飲食店工事では、保健所検査の日程を見込んで工程を組んでいます。

⑦ 商業施設ではB工事を含めて予算を見る

ショッピングセンターや駅ビルなどへ出店する場合は、飲食店特有の設備工事に加えて、施設側の工事区分にも注意が必要です。たとえば空調、電気幹線、給排水、排気など、建物本体に関係する部分がB工事になることがあります。この場合、テナント側の内装会社から出るC工事の見積だけを見て予算を判断することはできません。施設指定業者が施工するB工事の費用も含めて、出店工事全体の予算を見る必要があります(詳しくはB工事・C工事の記事へ)。

また、商業施設では図面承認や施工時間、搬入経路、養生など独自のルールが設けられることがあり、路面店より工程が複雑になりやすい傾向があります。商業施設への出店では、工事区分表をできるだけ早く施工会社へ共有してください。

飲食店の内装工事は物件選びで大きく変わる

飲食店の工事費を抑えたい場合、仕上げ材を安いものへ変える方法だけを考える必要はありません。むしろ早い段階で重要なのは、希望する業態に合った設備条件の物件を選ぶことです。排気ルートがある。必要な電気容量を確保できる。給排水位置が厨房レイアウトに合っている。既存の空調や厨房設備を利用できる。こうした条件がそろっていれば、余計な設備工事を減らせる可能性があります。

逆に、賃料が安くても設備条件が合わなければ、内装工事費が膨らむことがあります。店舗内装工事の流れの記事でもお伝えしていますが、物件契約前に施工会社へ確認を依頼することは、工事費と工期を安定させるうえで非常に重要です。

まとめ

飲食店の内装工事では、客席のデザインだけでなく、厨房を中心とした設備計画が重要です。特に確認しておきたいのは、

  • 厨房レイアウトを設備から逆算する
  • 排気ダクトのルートを確認する
  • 給排水の位置と容量を確認する
  • グリストラップ・防水を早めに検討する
  • 厨房機器に必要な電気・ガス容量を確認する
  • 保健所の条件を設計段階で確認する
  • 商業施設ではB工事を含めて予算を見る

という7つです。飲食店は、物件が決まってから設備を考えるよりも、物件を選ぶ段階から厨房と設備を考えるほうが、計画を進めやすくなります。

カネケンでは、カフェチェーン・そば店・レストランなど、法人・チェーン展開の飲食店の内装工事に対応しています。厨房設備、給排気ダクト、グリストラップ、防水など飲食店特有の設備工事を含め、一式での施工管理が可能です。なお、飲食店の新規出店については法人・チェーン展開の企業様を対象としています。「この物件で予定している厨房がつくれるか」「設備工事を含めて概算を確認したい」といった計画段階でも、お気軽にご相談ください。概算のご相談は無料・即日目安でご回答します。

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