駐車場の白線は「ペンキ」ではありません——溶かして引く線と、夜に光る仕掛け

公開日: 2026-08-17|カネケン京葉コミュニティ株式会社

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今日は、工事のご案内ではなく、ちょっとした雑学の話です。

駐車場や道路の白線は、「白いペンキを塗っている」と思われていることが多いのですが、実は少し違います。あの線の多くは、粉の樹脂を約180℃で溶かし、どろどろの状態で路面に引いて、冷えて固まったものです。そして夜に光って見えるのは、塗料が光っているのではなく、中に混ぜてあるガラスの粒が、車のライトを反射しているからです。

白線の正体は「溶かした樹脂」です

いちばん広く使われている白線は「溶融式」と呼ばれる方式で、路面標示の材料のおよそ8割を占めるといわれています。

中身は、白さを出す顔料、すり減りにくくするための硬い骨材、そして反射のためのガラスビーズを、熱で溶ける樹脂に練り込んだものです。施工のときは、この粉末を釜に入れて約180℃まで熱し、液状になったところを専用の機械で路面に一定の厚さで引いていきます。

専用の機械で白線を引いているところ——溶かした樹脂が路面から盛り上がって固まっていきます

冷えれば、そのまま固まって路面に定着します。乾くのを待つ塗装というより、熱いろうそくを垂らして固めるイメージに近いかもしれません。駐車場の白線をよく見ると、路面からうっすら盛り上がっているのが分かります。あれは塗った膜ではなく、溶かした樹脂の厚みです。

白線の断面の図解——溶融式は樹脂の層が厚くガラスの粒が入っていてライトを来た方へ返す、ペイント式は膜が薄い白線が夜に光る仕組みを示した図解。白線に混ぜてあるガラスビーズは球の形をしたガラスで、入ってきた光を来た方向へ返す性質がある。車のヘッドライトが白線に当たると光は運転席の方向へ返ってくるため、白線は自分では光っていないのに運転している人からはキラキラ光って見える。昼間はただの白い線が夜は反射材になり、一本で二役をこなしているのはこのガラスの粒のおかげ

夜に光るのは、ガラスの粒です

白線に混ぜてあるガラスビーズは、ごく小さなガラスの球です。

球の形をしたガラスには、入ってきた光を、来た方向へ返す性質があります。夜、車のヘッドライトが白線に当たると、光は運転席の方向へ返ってくる。だから白線は、自分では光っていないのに、運転している人からはキラキラ光って見えます。

昼間はただの白い線が、夜は反射材になる。白線が一本で二役をこなしているのは、このガラスの粒のおかげです。

「ペンキ式」の白線もあります

一方で、常温の塗料をそのまま塗る「ペイント式」もあります。溶かす釜が要らないぶん手軽ですが、膜が薄いので、車がよく通る場所では溶融式より早く薄くなっていきます。

駐車場の区画線は、車のタイヤが毎日同じ場所を通るので、すり減りとの勝負です。線の種類や引き方の話は「区画は何m必要?」のコラムでもご紹介していますが、どの方式で引くかは、場所の使われ方によって変わってきます。

白線が「薄くなる」の正体

古くなった駐車場で、白線がかすれて見えることがあります。あれは色が褪せているというより、盛り上がっていた樹脂の層そのものが、タイヤで少しずつ削られている状態です。

削られると、中に混ぜてあったガラスの粒も一緒に減っていきます。つまり白線は、古くなると「昼に見えにくくなる」より先に、「夜に光らなくなる」ことが多いんですね。昼間はまだ読めるのに、夜の駐車場でやけに線が見えない——そんなときは、反射の役目のほうが先に寿命を迎えています。

白線が消しにくい理由を示した図解。白線は表面に乗っているだけでなく、溶けた樹脂がアスファルトの細かい隙間に入り込んで固まっているため、ペンキのように上の膜を剥がせば終わりではなく削っても白い粒が残る。丈夫で消えにくいこと(タイヤが毎日同じ場所を通るのですり減りとの勝負)と、消したいときに苦労すること(消した跡はどうしても残る)は、同じ性質の裏表

消すのが大変な理由も、ここにあります

以前「白線を消したい」というご相談のコラムで、消した跡はどうしても残るという話を書きました。その理由も、今日の話とつながっています。

白線は表面に乗っているだけではなく、溶けた樹脂がアスファルトの細かい隙間に入り込んで固まっています。ペンキのように「上の膜を剥がせば終わり」ではないので、削っても白い粒が残るわけです。丈夫で消えにくいことと、消したいときに苦労することは、同じ性質の裏表なんですね。

よくいただくご質問

Q. 駐車場や道路の白線は、ペンキですか。

A. 多くはペンキではなく、粉の樹脂を約180℃で溶かして路面に引き、冷えて固めたもの(溶融式)です。路面標示の材料のおよそ8割を占めるといわれています。常温の塗料を塗るペイント式もありますが、膜が薄いぶん早くすり減ります。

Q. 白線が夜に光るのはなぜですか。

A. 塗料が光っているのではなく、中に混ぜてあるガラスの粒(ガラスビーズ)が車のライトを反射しているからです。すり減るとこの粒も減るため、白線は昼に見えにくくなるより先に、夜に光らなくなることが多いです。

Q. 白線はきれいに消せますか。

A. 跡が残りやすいです。溶けた樹脂がアスファルトの細かい隙間に入り込んで固まっているため、上の膜を剥がして終わりにはならず、削っても白い粒が残ります。

白線の雑学は以上です。引き直しや区画割りの実務のご相談は「白線を消したいとき」「区画は何m必要?」のコラムからどうぞ。

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このコラムは、千葉の建設会社カネケン京葉コミュニティ(ARCFEELGROUP)が書いています。自社の業務をAIで整えてきた記録を 建設会社のAIブログでも公開しています。