駐車場を広げてあと数台停めたい——拡張で効いてくるのは面積より「つなぎ方」です

公開日: 2026-08-05カネケン京葉コミュニティ株式会社

「あと二台、停められるようにしたいんです」——月極でも、店舗でも、社屋でも、いただくご相談の中身は同じです。今の駐車場を広げて、台数を増やしたい。このとき、費用の見当は面積で付きます。ところが工事の難しさのほうは、面積ではあまり決まらないのです。効いてくるのは、今ある舗装と新しい面をどうつなぐかのほうでした。このページでは、千葉・東京で駐車場舗装を手がけるカネケン京葉コミュニティ(創業1975年・船橋市)が、拡張のときに見ているところをご説明します。

まず、どこを増やせるか

現地に伺うと、たいてい次のどれかが候補になります。

増やす場所見るところ
隣の空き地・自社の土地高さの差と、境界の位置
植栽・花壇のスペース根と土の状態。掘ってみないと分からないことがあります
砂利のまま残っている部分いちばん素直に増やせます
今の通路詰められる幅があるか。停めにくくなっては本末転倒です

四つ目は、工事をせずに台数が増えることも。区画の割り方を見直すだけで一台入る、という現場は珍しくありません(「駐車場の区画は何m必要?」のコラム)。先にこれを確かめてから、広げる話をするほうが順番として自然でしょう。

つなぎ目は、あとで弱点になります

新しい面を足すということは、既存の舗装との境目が一本増えるということです。この線が、時間とともに開いてきます。理由は「アスファルトの継ぎ目」のコラムに書いたとおりで、境目は転圧が効きにくく、動き方の違うもの同士が接するからです。

ですので、拡張のときには継ぎ目の位置を選びます。車がよく通るところに線が来ないように、区画の割り方と合わせて決める。ここは図面より、現地で歩きながら決めることが多い部分です。

水の行き先が、変わります

拡張でいちばん見落とされやすいのが、これでした。面が広がれば、雨のときに集まる水の量も増えます。今までちょうど収まっていた側溝や桝が、足りなくなることも。逃がし方そのものは「駐車場の水はどこへ逃がす?」のコラムに譲りますが、拡張のときだけに出てくる論点が一つあります。

お隣へ水を流さないこと。広げた面がお隣と接していれば、勾配の取り方しだいで雨水がそちらへ向かいます。工事そのものより、こちらのほうが後々大事になることも少なくありません。

境界は、着工前に確かめておきたいところ

隣の土地に向かって広げるときは、境界の位置が先に決まっている必要があります。

  • 境界杭が見えているか——草や土に埋もれていることがよくあります
  • 塀や側溝が、どちら側のものか——共有か、片方のものかで、触れる範囲が変わります
  • お隣への一言——工事の日程と、車の出入りについてお伝えしておくと、後が楽です

杭が見当たらない場合、こちらでは決められません。土地家屋調査士さんに確かめていただく話になります。ここを曖昧にしたまま舗装してしまうと、あとで直すのが大掛かりになるためです。

高さの取り合いは、現地でしか決まりません

既存の面と新しい面は、同じ高さでつなぐとは限りません。今の駐車場が経年で沈んでいることもありますし、道路との出入口の高さが決まっていて、そこから逆算すると段差が出ることもあります。段差が残れば、車の底を擦る場所ができてしまうでしょう(「駐車場の出入口で車をこする」のコラム)。

ですので、拡張のご相談では現地を見せていただくのが早いです。写真だけでもある程度は分かりますが、高さの話は目で見たほうが確実でした。

費用の考え方

新しく舗装する部分は、面積で計算できます。砂利や土からの新設で4,500〜6,500円/㎡、既存を剥がして直す場合は6,500円/㎡〜(いずれも税別)が目安です。そのうえで拡張のときは、既存との取り合いの処理、排水の手当て、線の引き直しが乗ってきます。

面積が小さいと割高に感じられるかもしれません。理由は「駐車場アスファルトの補修費用」のコラムに譲りますが、要は一度現場に入ること自体に費用がかかるため。裏を返せば、気になっている補修や白線を一緒にご依頼いただくと、全体では収まりがよくなります。

区画の割り直しと、セットで考えてください

広げたあとは、必ず線を引き直すことになります。でしたら、今の区画の使いにくさも一緒に直すのが得です。停めにくい、はみ出される、番号が飛んでいる——このあたりは、線を引くタイミングでしか直せません。

古い線をどうするかについては「駐車場の白線を消したい」のコラムに書きました。増やす方向の割り直しなら、跡は比較的目立ちにくくなります。

よくいただくご質問

Q. 一台分だけでも工事してもらえますか。
A. もちろんお受けします。ただ、一台分だけですと面積あたりの負担は高くなりがちです。ほかに気になる場所があれば、一緒にお知らせください。

Q. 隣の土地を借りて広げる予定です。
A. そういうご相談もございます。契約の期間によっては、簡易な仕上げをお勧めすることも。何年お使いになる予定かを教えていただけると、ご提案が変わります。

Q. 砂利のまま台数を増やすのでは駄目でしょうか。
A. 短期なら選択肢になります。ただ、轍と雑草の手入れが続くことは見込んでおいてください(「砂利の駐車場をアスファルトにする費用は?」のコラム)。

Q. 今の駐車場を使いながら工事できますか。
A. 広げる部分が今の駐車場と別の場所でしたら、ほとんど影響なく進められます。つなぐ日だけ、その周りを空けていただく形になります。

何台増やしたいか、から始めます

拡張のご相談は、「どこを広げるか」より「何台増やしたいか」から伺うようにしています。台数が決まれば、必要な面積が出ます。面積が出れば、広げる場所の候補も絞れます。そこまで来て初めて、つなぎ方と水の行き先の話ができるのです。

今の広さと形、それから「あと何台」を教えていただければ、割り方の案からお出しします(最終確定は現場条件の確認後になります)。

まずはお気軽にご相談ください。

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