夏のアスファルトは柔らかくなる?——タイヤ跡・へこみ・わだちが増える季節の注意点
公開日: 2026-08-01|カネケン京葉コミュニティ株式会社
「タイヤの跡がくっきり付いてしまいました」「脚立の脚が沈んで、穴のようになっています」——夏になると、こうしたご相談が増えます。壊れたわけではありません。アスファルトは、暑いと柔らかくなる——その性質が、この時期だけ表に出てくるのです。このページでは、千葉・東京で駐車場舗装を手がけるカネケン京葉コミュニティ(創業1975年・船橋市)が、夏の駐車場で起きやすいことと、使う側でできる注意点をご説明します。
先に結論:硬さは戻りますが、形は戻りません
大事なところなので先に書きます。
夏に柔らかくなったアスファルトは、涼しくなればもとの硬さに戻ります。ただし、柔らかい間に付いた跡やへこみの方は、冷えても元には戻りません。
「夏の間だけの話だから、秋になれば直る」と思っていると、跡が残ったままになります。逆に言えば、この時期に気をつけるだけで防げるものでもあります。
なぜ、暑いと柔らかくなるのか
アスファルト舗装は、砕石と砂を、石油からできた粘り気のあるもので固めたものです。この粘り気のあるもの——現場では「アスファルト」と呼んでいますが——が、温度によって硬さを変えます。
冬は硬く、夏は柔らかい。不良品でも劣化でもなく、材料そのものの性質でしょう。
そして駐車場には、日陰がほとんどありません。黒い面が一日中日差しを受けるため、路面の温度は気温よりずっと高くなります。手のひらを近づけてみてください。真昼の駐車場の表面は、素足では立てないくらいの熱さです。
夏に増えるのは、この三つです
| 症状 | どういう場面で起きるか |
|---|---|
| タイヤの跡・こすれ跡 | 停まったままハンドルを回す(据え切り)/急な発進・切り返し |
| 脚のへこみ | 脚立、単管、看板の脚、バイクのサイドスタンド、ジャッキ |
| わだち | 大きい車が同じところを通る・同じ位置に長時間停める |
とくに多いのが、真ん中の脚のへこみでしょう。細い脚に重さが集中するため、柔らかい路面には簡単に食い込みます。数時間置いただけで丸い跡が残ることも珍しくありません。
わだちは一日で進むものではありませんが、夏場に進みやすいのは確かでしょう。何年もかけて出てくるへこみの多くは、暑い時期に少しずつ形が変わった結果なのです。
新しい舗装ほど、出やすいです
意外に思われるところですが、施工してから最初の夏がいちばん跡が付きやすい傾向があります。
舗装した直後は締め固めたばかりで、これから車に踏まれながら落ち着いていく途中。その状態で高い温度に当たると、どうしても動きやすくなります。
ですから、春や初夏に工事をされた駐車場では、最初の一夏だけ少し気を使っていただくのがおすすめです。その後の保ちがずいぶん変わります。
使う側でできることが、四つあります
工事の話ではなく、日々の使い方の話。どれも費用はかかりません。
- 停まったままハンドルを回さない(据え切りをしない)——ゆっくりでも動きながら回せば、跡はほとんど付きません
- 脚のあるものは、板を一枚かませる——脚立、単管、看板、バイクのスタンド。合板の切れ端で十分です
- 重い物を、同じ場所に長く置かない——資材や物置を一時的に置く場合は、位置を変えるか下に板を敷きます
- 炎天下の長時間駐車は、たまに位置をずらす——月極で毎日同じ場所なら、あまり気にしなくて大丈夫です。同じタイヤ位置で何日も動かさない車がある場合だけ、頭に置いていただければ
月極駐車場をお持ちの方は、夏の初めに一枚案内を貼っておくだけでも跡の相談が減ります。書くのは据え切りとスタンドの二つで十分でしょう。
付いてしまった跡は、直せますか
正直にお伝えすると、浅い跡はそのまま残ることがほとんどです。
削って埋める補修はできますが、跡が浅い場合、直した部分だけ色と質感が変わってしまう。見た目の面では、かえって目立つことも少なくありません。費用に対して得られるものが小さいため、あまりお勧めはしておりません。
一方、次のような状態であれば、直す工事の対象になります。
- 踏むと沈む感じがあり、水が溜まるようになった
- わだちがはっきり出て、雨のたびに同じ場所に水が残る
- へこみの底にひび割れが出てきた
このあたりまで来ていれば、上に重ねるか剥がして直すかの判断でしょう。工法の分かれ目は「上に重ねるか、剥がして直すか」のコラムに書きました。水の溜まり方については「駐車場の水たまり対策」もあわせてご覧ください。
コンクリートなら、夏は強いです
「そもそも夏に柔らかくならない舗装はないのか」というご質問もいただきます。
コンクリート舗装なら、温度で柔らかくなることはありません。跡もへこみも付きにくく、大型車が出入りする場所や、重い物を置く場所に向いています。
ただし、費用は上がりますし、工期も延びる。乗用車が中心の駐車場では、アスファルトの方が全体として合理的なことが多いです。比較は「アスファルトとコンクリート、どっち?」のコラムに整理してあります。
なお、道路では熱を抑える種類の舗装が使われることもありますが、駐車場で採用されることは費用の面でほとんどありません。参考までに、というところです。
夏に舗装工事はできますか
できます。むしろ、アスファルト舗装にとって困るのは高温よりも雨の方。夏でも晴れていれば問題なく施工できます。
一点だけ、いつもと違うのは冷える時間でしょう。舗装したての面は熱を持っているため、乗り入れは冷めてから。時期や天気によって前後しますので、当日の状況を見てご案内しています。工期の目安は「舗装工事は何日かかる?」のコラムにまとめました。
ご質問をいただくところから
Q. 夏にタイヤ跡が付いたのは、施工が悪かったからですか。
A. ほとんどの場合は材料の性質によるもので、施工不良とは別の話です。ただ、同じ場所だけが極端に沈む、面全体が波打つといった状態であれば、下の路盤や締め固めを見る必要があります。写真をお送りいただければ、どちらの話かの見当をお伝えします。
Q. 打ち水をすると効果がありますか。
A. 一時的に表面の温度は下がりますが、日が照っていればすぐに戻ってしまう。跡を防ぐという意味では、板を一枚敷く方が確実です。
Q. 熱くならない色に塗ることはできますか。
A. 表面を塗る工法自体はありますが、駐車場ではタイヤでこすれて剥がれやすいという別の問題が出てきます。区画のラインとは条件が違いますので、ご相談の際に現地を見てお話ししましょう。
Q. 夏に付いた跡は、保証の対象になりますか。
A. 使い方によって付いた跡は、一般に施工の保証とは別の扱いになります。ただ、どこまでが使い方でどこからが施工かは、現地を見ないと分かりません。気になる状態があれば、遠慮なくご連絡ください。まず見に行きます。
夏の間に見ておくと、秋の判断が楽になります
暑い時期は、傷んでいる場所がいちばん分かりやすい季節でもあります。沈む、水が残る、ひびの周りが動く——こうしたサインは、路面が柔らかい夏にこそよく出るのです。
千葉・東京で駐車場の舗装工事をお受けしています。跡やへこみの写真をお送りいただければ、様子を見ていていいものか、直した方がよいものかの見当をお伝えしたうえで、現地を確認してご提案いたします(最終確定は現場条件の確認後になります)。
まずはお気軽にご相談ください。
概算は「広さを送るだけ」ですぐわかります
フォームで概算を依頼する|お電話の際は「駐車場舗装のホームページを見た」とお伝えください。