駐車場のアスファルト補修——上に重ねる(オーバーレイ)か、剥がして直すか
公開日: 2026-07-31|カネケン京葉コミュニティ株式会社
傷んできた駐車場を直す方法は、大きく三つに分かれます。
部分補修(傷んだところだけ直す)/オーバーレイ(今の上に重ねる)/打ち替え(剥がしてやり直す)の三つです。
どれを選ぶかは、見た目の悪さではなく、傷んでいるのが表面か、その下の路盤かで決まります。ここが分かれ目です。
症状別の早見表
| 今の状態 | 向いている直し方 |
|---|---|
| 小さな穴が数か所。ひびも部分的 | 部分補修 |
| 表面に細かいひびが広がっている。色があせてざらついてきた | オーバーレイ |
| わだち(タイヤの跡のへこみ)が浅く、水は引いている | オーバーレイ |
| 亀の甲羅のような細かいひび割れが面で出ている | 打ち替え |
| 水たまりが同じ場所に残り続ける。踏むと沈む感じがある | 打ち替え |
ひび割れの形から下の状態を読む話は、「ひび割れを形で読む」のコラムに詳しく書いています。
部分補修=傷んだところだけ直す
穴(ポットホール)が数か所、ひび割れも一部というときは、その範囲だけ切り取って直します。全面をさわらないので、費用も工期もいちばん軽く済みます。
注意していただきたいのは、直した回数が増えてきたときです。年に何度も別の場所が抜けるようになってきたら、部分補修を重ねるより全面を直した方が、結果的に安くつくことがあります。継ぎはぎが増えると見た目も悪くなりますし、継ぎ目からまた傷みます。
目安として、同じ駐車場で年に数か所以上の補修が続くようなら、一度全面で見た方がよい状態だと考えています。部分補修の範囲と費用の目安は「アスファルトの穴はDIYで直せる?」のコラムにも書いています。
オーバーレイ=今の舗装の上に、新しく重ねる
今ある舗装を剥がさずに、その上へ新しいアスファルトを敷きます。厚みは一般的な目安として3〜5cm程度です。
剥がす作業と、出た廃材を処分する費用がかからないぶん、打ち替えより抑えられることが多く、工期も短くて済みます。区画の一部を順番に施工して、駐車場を止めずに進められる場合もあります。
ただし、オーバーレイには注意点が三つあります
①高さが上がります。重ねた分だけ路面が高くなるので、出入口の段差、側溝や桝との高さの関係、建物の基礎際、既にある車止めの見え方が変わります。もともと段差があった出入口は、かえって上がってしまうこともあります。
②下が傷んでいると、同じひびが上に出てきます。下のひびが、重ねた新しい層にそのまま写ってくるためです。数年で元と同じ模様が浮いてくることがあり、これは施工の善し悪しではなく、選び方が合っていなかったということになります。
③桝やマンホールの調整が必要になります。路面だけ上がって桝が下がったままだと、そこに水が集まったり、蓋の縁で段差ができたりします。あわせて上げる作業が入ります。
高さを上げたくないときは、削ってから重ねる方法があります
今の舗装の表面を数cm削り取ってから、同じ厚みで重ねるやり方です。公共工事の道路補修ではよく使われる方法で、駐車場でも選べます。
削った分だけ重ねるので、路面の高さがほとんど変わりません。出入口の段差も、桝との関係も、今のままです。表面が傷んでいるけれど高さは動かせない、という場所ではこれが答えになります。
削る作業と、削って出た材料の処分が入るぶん、そのまま重ねるより費用は上がります。ただ、打ち替えほどではありません。「そのまま重ねる/削ってから重ねる/剥がして直す」の三段階で考えていただくと、選びやすいと思います。
打ち替え=剥がして、下から直す
傷んだ舗装を撤去し、必要に応じて下の路盤から手を入れて敷き直します。原因のところから直すので、長く持ちます。
そのぶん、費用も工期もかかります。工事の間は使えない範囲が出ますので、月極で運用されている駐車場では、契約者の方への案内も含めた段取りが必要です。
費用の目安(新設4,500〜6,500円/㎡、打ち替え6,500円/㎡〜)は「駐車場の舗装費用」のコラムにまとめています。オーバーレイは現場の状態で変わる幅が大きいため、この場での単価の掲載は控えています。
いちばん多い勘違いは「表面のひびだから軽い」
ひび割れは表面に出ますが、原因は下にあることが少なくありません。
面で細かく割れているとき、踏むと沈む感じがあるとき、同じ場所の水たまりが何年も直らないとき。これらは表面ではなく、下が動いているサインです。この状態でオーバーレイを選ぶと、費用をかけた数年後に同じところが割れます。
安く見える方を選んだ結果、二度払いになる——これが、この工事でいちばん避けたい形です。
現地で見ているのは、この三つです
- ひび割れの形(線状か、面で細かく割れているか)
- 水の抜け方(同じ場所に残り続けるか)
- 踏んだときの沈み(歩いて分かることがあります)
写真だけでも、ひびの形と水たまりの様子はかなり分かります。判断がつかない段階で結構ですので、お送りください。
よくいただくご質問
Q. オーバーレイは何年くらい持ちますか。
A. 使い方と下の状態で変わるため、一律の年数ではお答えしておりません。大型車が頻繁に出入りする駐車場と、乗用車が数台の駐車場とでは、傷み方がまったく違います。現地を見せていただいたうえで、持ちの見通しも含めてお話しします。
Q. 一部分だけオーバーレイできますか。
A. できますが、重ねた部分と重ねていない部分の境目に段差ができます。通路の途中に段差が来ると、そこがまた傷みやすくなります。区画単位・通路単位など、切りのよい範囲で分けるのが現実的です。
Q. 工事の間、駐車場は使えますか。
A. 全面を一度に施工する場合は、その間は入れられません。区画を分けて順番に進めれば、半分ずつ使いながら進められることもあります。ただし工期は延びますので、契約者の方への案内のしやすさと合わせてご相談ください。工事の流れと日数の目安は「舗装工事は何日かかる?」のコラムにまとめています。
Q. 今引いてある白線は、そのまま残りますか。
A. 上に重ねますので、消えます。舗装のあとに引き直しになります。線を引き直すタイミングでもあるので、区画の割り方や番号の付け方を見直したい場合は、あわせてご相談ください。
どちらが向くかは、現地を見てからお話しします
安い方をおすすめすることも、高い方をおすすめすることもあります。分かれ目は下の状態だけです。
千葉・東京で駐車場の舗装工事をお受けしています。現状の写真をお送りいただければ、見るべきところをお伝えしたうえで、現地を確認してご提案いたします(最終確定は現場条件の確認後になります)。
まずはお気軽にご相談ください。
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